
もうすぐ恒例の24時間テレビが放送されますね!今回は24時間テレビの募金が寄付に使われずギャラになっているのではないか?と思う方のために、過去の24時間テレビの募金額実績開示と2017年の募金の使い道予想をします。
今回、公式でも出ている2017事業計画書と2016決算報告書を読み解き、解説させて頂きます。
スポンサードリンク
目次
1、24時間テレビの募金使い道は寄付とギャラ?
24時間テレビのように規模が大きくなれば、どうしても付きまとう「光と影」があります。
出演者に多額のギャラが発生しているとか、CMの収入が普段の設定より高額でテレビ局が儲かっているとか……。
24時間テレビはチャリティーなのに、変じゃないか?
という噂は絶えません。
(1)24時間テレビの募金使い道はギャラか
賛否両論かとは思いますが、出演者にはどうやらギャラが発生しているそうです。
チャリティー番組なのに?
と疑問を呈する声も少なくありません。
変な噂はつきものだ、と思う人もいる中、どうやら本当にギャラが発生しているらしい発言はあちこちから出ています。
過去に明石家さんまさんが
「ギャラが出るなら出演しない」
と、出演を辞退したという話は有名です。
さんまさんがこのような嘘、または冗談を口にするとも思えませんので、どうやら本当に出演の交渉にギャラの話が出ていたのではないか、と考えられます。
チャリティマラソンランナーとして2004年に出演した杉田かおるさんが、出演したのちに
「思ったより(ギャラが)少なかった」
と他のテレビ番組で発言したこともありました。
それだけではありません、ゆるキャラリレーに出演したふなっしーが、
自身のツイッターで
「24時間テレビのギャラ5万と2万4千足して梨円(※合計7万4千円=梨)チャリするなっしー♪」
とツイートしていたという事実もあります。笑
ゆるキャラ一体につき5万円のギャラだとすれば、もっと長時間出演しているキャストには、いったいいくらのギャラが支払われるのでしょうか……。
第一回24時間テレビの総合司会を務めた萩本欽一さんは、なんと出演依頼を受けた時にギャラに納得できず、ずっと断り続けていたそうです。
え?あの優しそうな欽ちゃんが?と思いますね。
しかし、ちゃんとした理由があったんです。
制作側が「これ以上は無理です」というそのギリギリの金額までギャラを釣り上げさせた欽ちゃんは、その金額に承諾すると同時に「その全額をチャリティーに全額寄付して。そうすればノーギャラで引き受けます」と言ったそうです。
鳥肌が立つほどの男前発言です。
(2)寄付に関する日テレの返答
出演料が発生している、という件については視聴者が疑問を抱くのみならず、2000年に放送倫理・番組向上機構で「基本的にボランティアでお願いしております。」と回答しています。
しかし、同時に「拘束時間の長い方など、場合によっては謝礼という形でいくらかのお支払いをしております。」とも回答したそうです。
ふなっしーの「ゆるキャラリレー」で5万円。
では、本当にもっと長時間のキャストは……相当額であることは安易に想像できますよね。
24時間テレビの募金に関する使い道の問題は、
一体どこからそのギャラが出ているのか?
ということです。
(3)24時間テレビの募金は寄付されるのか?どれくらい?
24時間テレビの募金は寄付されるのか?ということですが、
公式でも出ている2017事業計画書と2016決算報告書に詳細が書いてあります。
主な使い道を書くと「福祉・環境・災害復興」に使われているそうです。
また、福祉については多岐にわたり、車いすや、障がい者情報保障支援、難病患者支援、障がい者スポーツ支援、身体障がい者補助犬普及支援などに使われていることが公表されています。
環境保護活動は2004年からスタートし、年々その参加者や活動場所が増えているようですね。
そして実は、この決算報告書の経常費用(使い道)の勘定科目には、
ギャラや報酬という項目がありません。
200万円くらいの支払報酬という勘定科目がありますが、こんな小さいはずがなく、イラスト代など別の報酬と考えるべきでしょう。
ということで今回は、
昨年2016年度の募金(経常収益)から経常費用として最も多く使われている
福祉車両(陸送費等諸経費含む)5億3000万円についての妥当性を検証したいと思います。
(もしこの勘定科目も検証してくれという声があれば別途記事書きます)
福祉車両(陸送費等諸経費含む)5億3000万円ですが、
HPの福祉車両贈呈のページには2016年度の使い道がこのように書いてあります。
リフト付きバス 73台
スロープ付き自動車 112台
その他(3種類) 33台
まずリフト付きバスですが、
例として日本を代表する日産自動車の出しているシビリアンLVシリーズというバスを例に計算します。これはいくつかタイプがあるのですが、だいたい1台で約800万円くらいということが分かります。
そしてスロープ付き自動車は一般的なタイプ(一応同じく日産で計算)を見ると、
これは1台で約300万円です。
この2種類の合計額は
73台×800万円 + 112台×300万円
=5億8400万円+3億3600万円
=9億2000万円
と、少々車が高かった(?)のか、
その他(3種類)33台を除いてもあっという間に5億3000万円を超えました!笑
そして、正直なところ、福祉車両(陸送費等諸経費含む)以外の項目で目立つ大きな項目がありません。
せいぜい東日本大震災復興支援の1億2000万円ですが、
これも東日本大震災復興支援財団という団体がいるため、この中からギャラを抜くということは考えにくいですよね。
すなわち、上記から推測される募金の使い道としては、
・24時間テレビで募金されたお金自体はギャラに使われていない可能性が高い
・もしギャラの存在が本当であれば24時間テレビのCM広告などから入る収入(24時間テレビの事業収支表に載らない)からギャラが使われている可能性がある
・マネーロンダリング(資金洗浄)という言葉があるが、これに近い考え方をすることも可能
・但し、あくまでも24時間テレビで募金されたお金は事業収支表を作成の上で寄付していることを明確にしているため、黒ではない
ということになるのではないだろうか。
スポンサードリンク
2、実績開示と2017予想!
せっかくなので、過去の募金総額をここで開示する。
(細かな端数は繰り上げて記載)
2008年:10億8400万円
2009年:9億5200万円
2010年:9億7500万円
2011年:19億8700万円
2012年:11億6900万円
2013年:15億4600万円
2014年:9億3800万円
2015年:8億5700万円
2016年:8億8800万円
やはり2011年はダントツで多い。
今年の募金予想であるが、2017年の使い道は
リフト付きバス約80台
スロープ付き自動車約80 台
電動車いす 約10台
入浴車 約10台
というのが2017事業計画書から発表されており、
最も高額と考えられるバスの台数は昨年と同水準だが、
スロープ付き自動車の台数が30台ほど減っているため、
5000万円から1億円くらい募金が減り、8億円を下回る可能性があると筆者は予想する。

3、最後に
いかがでしたか?
普段、あまり中身を見ないであろう事業計画書や決算報告書の中身を紐解くと、色々と面白い情報があるんです!
金額もあくまで予想であり、事実と大きく異なるかもしれませんが、もしギャラが発生しているなら寄付したり募金したり、そういった「個人としてのチャリティー」にそのお金が向かっていると信じたいですね。