
危険な可能性もあるのに本人の意思を無視して強制的に将来子供を持てない身体にする強制不妊手術の利用が1963年以降急増した理由について真相に迫ります。また強制不妊手術を治療で検索する人が多いのですがその理由についても調査しました。
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強制不妊手術とは?治療?
強制不妊手術とは本人の意思を無視して強制的に生殖能力を完全に奪う医療行為です。
強制不妊手術を治療?と検索している人が多いのですが不妊手術は生殖能力を奪う医療行為であるため病気の治癒や症状の軽快を目的とする治療ではありません。
どのように強制不妊手術が行われていたかというと、精神や知的障害を理由に病院が強制不妊手術を申請し都道府県の審査会で決定されると家庭に通告が届き、親が同意すれば強制的に手術が実行されてしまいます。
対象となるのは男女でなんと9歳の子供にまで行われていたというのですから開いた口が塞がりません。
このような行為がなぜ非難を浴びることなく行われてきたのかというと強制不妊手術が旧優生保護法によって合法とされていたからなんです。

旧優性保護法は【優性上の見地から不良な子孫の出生を防止する】ことを目的としています。
分かりやすく言うと障害のある子供を作る可能性のある人物(男女共に精神や知的障害のある者)を強制的に不妊にするということです。
明らかな障害者差別です。また強制不妊手術は若い年齢に行われることが多くたくさんの未成年者が何も知らされることなく生殖能力を奪われています。
まだ身体の機能が未熟な未成年に対し不妊手術を行えば危険な可能性もあるはずです。
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危険な可能性も利用急増の理由はなぜ?
女性の場合は卵管を途中で塞いだり切断させることで妊娠できなくさせます。
男性は精巣から精嚢への管を閉鎖することで生殖能力を奪います。
この強制不妊手術の実態を世間に広めるきっかけにもなった初めて国家賠償請求訴訟を起こした60代の女性は11歳の時に受けた手術の際に麻酔が失敗して後遺症が残っていることも公表しています。
このように強制不妊手術には身体に危険な可能性があるのに1963年以降宮城県で利用が急増しているのです。
62年には76人だったのが63年には114人に増え65年には129人までに増えているのです。その背景には恐ろしい真相が隠されていたのです。
なんと宮城県の議会定例会で不妊手術を受ける人数が少ないことが問題視されていたのです。このやり取りは議事録に残されています。
県内に強制不妊手術の対象者が2万4千~3万6千人もいるのに手術を受けているのは年間で70人しかいない、このままでは障害者の数は減らないという内容でした。
その後医療機関や行政との連携を強化し手術を推進していくことが議決されその結果強制不妊手術の利用が急増したというわけです。
完全に障害者を邪魔な者、いらない者と考えていたことがやり取りから分かります。障害を持っていたら人として守られないのか?そうではないですよね。

強制不妊手術まとめ
・強制不妊手術は本人の意思を無視して強制的に行われてきた。
・強制不妊手術の対象となるのは精神や知的障害を持つもの。
・1963年以降宮城県で利用が急増した理由は議会で手術の推進が議決されたから。
いかがでしたか?障害を持つ人も持たない人も同様に命は尊く権利を守られなければならないのです。
命の尊厳を最も大事に考えなければならない国家や行政、医師達がこの強制不妊手術という人権を侵害する行為を何十年も行ってきたという事実に強い驚きと不信感、怒りを感じずにはいられません。皆さんはどのように感じましたか?